悩んでいる人うちのルームエアコン、なんだか冷房の効きが悪くて暑いよー!



うちのルームエアコン、あんまり冷えないけどそろそろ買い替え時なのかなぁ?



冷房は普通だったのに、冬に暖房しようとしたら「ガス/熱交換器関係異常」のエラー表示が出て動かないよー
このような方もいらっしゃるかと思いますが、買い替える場合は結構高額な出費が必要となりますよね。



何とか自分で直せないのかなー?



真空ポンプとか専用の工具が必要なら、自分では無理だよー
そこで今回は、冷えなくなった(冬の場合、暖房が効かなくなった)ルームエアコンの冷媒ガスを、真空ポンプなどの専用工具を使わずに、自分で追加補充する方法をご紹介します。
⚠️ 作業前に必ず確認してください
エアコンの冷媒回路には高い圧力がかかっています。誤った接続や操作をすると、冷媒が噴出し、凍傷や目の負傷などにつながるおそれがあります。
作業する場合は保護メガネ・作業手袋を着用し、使用する冷媒・工具・エアコンの説明書を必ず確認してください。
また、冷媒不足の原因が漏れの場合、補充するだけでは再び冷媒が減る可能性があります。原因を特定できない場合や安全に作業できない場合は、専門業者へ依頼してください。
冷媒ガスの取り扱いについて
家庭用ルームエアコンはフロン排出抑制法の「第一種特定製品」には該当しませんが、冷媒は環境への影響が大きいため、むやみに大気中へ放出しないよう注意が必要です。冷媒の回収や処分が必要な場合は、専門業者への依頼をおすすめします。
今回実際に冷媒ガスを補充したルームエアコンは、富士通ゼネラルの2014年製のAS-V28D-Wです。
冷房があまり冷えなくなり、掃除をしても改善しないので、自分で冷媒ガスを補充してみました。
ルームエアコンの冷媒ガスの追加補充をする前に知っておいていただきたいこと
本記事で解説する冷媒ガスの補充方法は、



まだエアコンの本体に冷媒ガスが残っているけど、冷媒が不足して冷えが悪くなっている。
という場合に、不足している冷媒を追加で補充する方法です。
ただし、冷媒が不足している場合は、単純に冷媒を追加するだけでなく、まずなぜ冷媒が減ったのかを確認することが重要です。
エアコンの冷媒は通常の使用で消費されるものではないため、冷媒が不足しているのであれば、配管のフレア接続部やサービスポートのバルブコアなどから漏れている可能性があります。
そのため、冷媒漏れが確認された場合は、漏れ箇所を特定し、必要な修理を行うことが基本です。
また、すでに冷媒が残っている状態で追加補充する場合、現在エアコン内部に何gの冷媒が残っているのかを正確に把握することは簡単ではありません。
冷媒量を正確に管理する必要がある場合は、冷媒を適切に回収したうえで必要な作業を行い、メーカーが指定する冷媒量を計量して充填する方法などが用いられます。
一方、本記事では冷媒を全量回収して規定量を再充填する方法ではなく、冷媒が残っている状態から少量ずつ追加補充した、私のDIY作業例を紹介しています。
追加補充では現在の冷媒量を正確に把握しにくいため、冷媒の入れ過ぎには十分注意が必要です。
また、冷媒の全量回収や規定量での再充填を行うには、真空ポンプやゲージマニホールド、冷媒を計量するための機器などが必要になります。さらに、回収した冷媒を大気中へ放出せず、適切に取り扱う必要があります。
DIYでは冷媒の回収・処理まで適切に行うことが難しいため、冷媒を回収して規定量を再充填する必要がある場合や、漏れ箇所を特定できない場合は、専門業者へ依頼することをおすすめします。



本記事では、私が実際に自宅のルームエアコンで行った「冷媒が残っている状態から少量ずつ追加補充する方法」を紹介します。冷媒不足を疑った症状の確認から、実際の補充方法、作業後の変化まで順番に解説していきます。
プロ向けの高品質な真空ポンプは価格も高めですが、DIY向けには比較的安価な製品も販売されています。
工具の品質や信頼性を重視するなら、冷凍空調工具メーカーのイチネンTASCO製が有力な選択肢です。エアコン工事やメンテナンスで今後も繰り返し使用する予定があり、長く使える工具を揃えたい方はこちらを検討するとよいでしょう。
一方、年に何度も使わないDIY用途であれば、もう少し価格を抑えた真空ポンプから試してみる方法もあります。WEIMALLなどから比較的安価な真空ポンプが販売されています。
ただし、これから真空ポンプを購入するのであれば、ゲージマニホールドを持っているかどうかも確認してから選ぶことをおすすめします。
私は単体の真空ポンプではなく、WEIMALLの「真空ポンプ+マニホールドゲージ」のセット商品を実際に購入して使用しています。
真空引きでは真空ポンプだけでなく、ゲージマニホールドやチャージホースなども必要になるため、何も持っていない状態からDIY用の工具を揃えるのであれば、セット商品は一度に必要なものを揃えやすいのがメリットです。
実際にDIYで使用した範囲では、本格的なプロ向け工具ほど費用をかけずに真空引きに必要な工具を揃えられたので、使用頻度の少ないDIY用途では選択肢の一つだと思います。
ただし、安価な工具とプロ向け工具では、耐久性や精度、作りなどに違いがある可能性があります。価格だけでなく、使用する冷媒への対応や仕様を確認したうえで選んでください。
メンテナンスの際は、こちらの動画が参考になります。
また漏れる可能性もあります
今回ご紹介する方法は、冷媒ガスを追加で入れる方法だけですので、漏れている原因を直さずに入れた場合は、そのうちまた漏れて冷えなくなってしまいます。
そのため今回ご紹介する方法だけでは、一時的に改善するだけともいえます。
ご自身で冷媒ガスの追加補充を行うなら、その点もご理解した上でやっていただくようお願いいたします。
漏れている部分がわかっている場合
冷媒ガスが漏れている部分がわかっている場合は、その部分を直してからガスを入れてください。
よくあるのは、以下のような場合です。
- 室外機のサービスポートや送り側バルブ、受け側バルブのキャップが緩んでいる
- 室外機のサービスポートのバルブコア(ムシともいいます。)の異常
- 室外機と室内機の銅管の接続部分が緩んでいる
- 室外機と室内機の銅管の接続部分(フレア面)の異常
キャップの緩みが原因の場合は、メーカー指定の締付トルクで正しく締め直すことで漏れが改善する場合があります。
ただし、キャップやシール面の劣化・損傷がある場合は、締め直すだけでは改善しないことがあります。必要以上の増し締めは部品を傷める可能性があるため避けてください。
サービスポートのバルブコア(ムシ)から冷媒が漏れている場合は、バルブコアを新品に交換することで改善できる可能性があります。
私も実際に、自宅のルームエアコンでポンプダウン → 古いバルブコアの取り外し → 新品への交換 → 真空引き → 漏れ確認までDIYで行いました。
バルブコアの交換に必要な工具や、実際の作業手順については、こちらの記事で写真付きで詳しく解説しています。
銅管の接続部分(フレアナット)の緩みが原因であれば、適正に締め直すことで冷媒漏れが改善する場合があります。ただし、締めすぎるとフレア部を変形・破損させる可能性があるため、できればメーカー指定の締付トルクを確認し、トルクレンチを使用してください。
一方、フレア面の傷・変形・割れやフレア加工不良が原因の場合は、増し締めだけでは直りません。この場合は銅管のフレア加工をやり直して再接続する必要があります。
フレア加工をやり直すには、冷媒を室外機へ回収するポンプダウンや、再接続後の真空引きなどの作業も必要になります。作業にはフレアツール、トルクレンチ、真空ポンプ、ゲージマニホールドなどの専用工具が必要です。
フレア加工ツールは、信頼のイチネンTASCO製が高品質で良いです。
DIYなら安価で評価の高い商品を試してみても良いでしょう。
やり直した後は、フレア面に薄くガス漏れ防止剤を塗ってから接続するとより安心です。
いずれにしても、増し締めだけで直らない場合は、たくさんの道具を揃える必要がありますので、DIYでやるのは難しいでしょう。専門業者に依頼した方が安くて確実です。
エアコンのことで悩みなら【テイクサービス・エアコン】ガス補充に使用する道具・材料、冷えない原因を確認する方法


必要な材料、道具
まずは必要な材料、道具を紹介します。




- ルームエアコンの冷媒ガス(写真は「R410A」10kgです。こんな量は必要ありませんが、これしか売っていませんでした。)
家庭用ルームエアコンでは、機種や製造年代によってR32、R410A、R22などの冷媒が使用されています。
冷媒の種類は室外機の銘板に記載されています。異なる種類の冷媒を混ぜることはできないため、必ず使用している機種の冷媒を確認してください。
R410Aの追加補充について
R410Aは、R32とR125を混合した疑似共沸性の混合冷媒です。
混合冷媒であるため、冷媒を充填する際の取り扱いには注意が必要です。日本冷凍空調工業会(JRAIA)では、R410Aについて、気相・液相で組成が若干変化することを考慮し、必ず液相側から冷媒を充填するよう案内しています。
そのため、R410Aをボンベから充填する場合は、使用するボンベの仕様を確認し、液冷媒として取り出して充填することが重要です。
また、冷媒不足はどこかから冷媒が漏れた結果として起きている可能性があります。本来は漏れ箇所を特定・修理し、必要に応じて冷媒量を適正に管理するのが確実です。
この記事では、冷えが悪くなった家庭用ルームエアコンに対して、筆者が実際にR410Aを少量ずつ追加補充したDIY作業を紹介しています。
追加補充では現在の冷媒量を正確に把握することが難しく、入れ過ぎるとエアコンの性能低下や故障につながる可能性があります。 メーカーが追加充填方法や充填量を指定している場合は、その指示を優先してください。
新冷媒「R32」はこちらをどうぞ。
新冷媒「R32」は、3.7kgも売っているようです。
過去の家庭用エアコンには、R22(HCFC-22)という冷媒が広く使用されていました。
R22はオゾン層を破壊するHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)の一種で、モントリオール議定書に基づく規制により、日本では2020年にHCFCの生産・消費が原則全廃されました。
ただし、R22を使用している既存のエアコンを2020年以降も使用すること自体が一律に禁止されたわけではありません。
現在の家庭用エアコンでは、R32やR410Aなどの冷媒が主に使用されています。
R22を使用するエアコンは製造から長期間経過しているものが多く、現在の省エネ性能の高いエアコンと比べて消費電力が大きい場合があります。また、R22を使用する機器にR32やR410Aなど別種類の冷媒をそのまま補充することはできません。
R22は新規生産が終了しているため、補修用冷媒の入手性や価格、交換部品の供給、機器そのものの経年劣化などを考えると、故障した場合は修理だけでなくエアコンの買い替えも検討した方がよいでしょう。
R410Aは、R32とR125を50:50で混合したHFC冷媒であり、『疑似共沸冷媒』に分類されます。
『疑似共沸冷媒』は沸点が類似した冷媒を混合したもので、液相での取り扱いには問題がありませんが、気相で使用する場合、混合比率が変化してしまい、本来の性質が失われるため、追加充填ができないとされています。
- チャージホース 1本(色は何色でも良いです。)
- チャージバルブ 1個(もっと安いものもありますが、イチネンTASCOが安心です。)
- 消費電力計 1個(オススメは「エコチェッカー」です。)
- ソケットレンチと17mmソケット または モンキーレンチ
- プラスドライバー
100均のものでも十分ですが、ベッセル(VESSEL)のプラスドライバーがしっかりと噛み込むのでオススメです。
ルームエアコンの冷えない原因が冷媒ガス不足かどうかを確認する


まず、ルームエアコンの冷えない原因が、冷媒ガス不足かどうかを確認します。
室内機のフィルターや熱交換器を掃除しても冷え方が改善しない場合、冷媒不足も原因の一つとして考えられます。
ただし、「冷えない=冷媒不足」とは限りません。室外機の不具合、温度センサー、コンプレッサー、電子制御系など、さまざまな原因が考えられます。
冷媒を補充する前に、配管の状態やエラーコードなども確認し、冷媒不足の可能性が高いかを慎重に判断してください。
冬の場合、ガス不足かどうか判断しにくいのですが、エラーコードから判断する方法があります。
筆者が使用しているエアコンは富士通ゼネラル製なので、富士通ゼネラルのホームページで調べたところ、2011年度以降の生産品の早見表から、運転ランプ7回点滅、タイマーランプ2~4回点滅している場合は、ガス不足が原因であると推測できるということです。


室内機のランプの点滅状態から、エラー内容を推測できます。
富士通ゼネラル:https://www.fujitsu-general.com/jp/support/faq/as/0084/diagnosis.html
他社製の場合も、各社のホームページなどに掲載されています。
エラーコードの確認方法は、機種や年式で異なりますので、詳しくはメーカーのホームページや、エアコンの取扱説明書をご確認ください。
室外機のカバーを開ける方法
室外機のカバーを開けて冷媒管が露出している部分の状態を確認する手順です。


ルームエアコンの室外機のカバーを開けます。
ネジを2ヶ所ほど外します。
カバーを下に引き下ろします。
これでカバーは外れます。


ルームエアコンを冷房運転して、室外機の配管の状態を確認します。
私のエアコンでは、冷房運転を開始して30秒も経たないうちに、細管側(液管側・写真の場合は上側の銅パイプ)に霜が付きました。これが冷媒不足を疑った大きな理由の一つです。
実際に冷媒を補充したところ霜付きが解消し、冷房の効きも改善したため、今回のケースでは冷媒不足が原因だったと判断しました。
このような配管への霜付きは、冷媒不足を疑う手掛かりの一つになります。
ただし、霜付きだけで冷媒不足と断定することはできません。また、エアコンの冷えが悪くなる原因には、フィルターや熱交換器の汚れによる風量不足など、冷媒不足以外の要因もあります。
そのため、「霜が付いている=冷媒不足」とすぐに断定するのではなく、冷房の効きや風量、フィルター・熱交換器の汚れ、エラー表示などもあわせて確認してください。
ガスの補充をする
それでは、ガスを補充する手順を解説します。
ガスボンベとチャージホースをつなぐ


まず、ガスボンベとチャージホースをつなぎます。
手で回して強く締めるだけです。道具は使いません。
なお、チャージホースの写真に写っている側には、ムシ押しはついていません。
なお、ガスボンベにはなるべく直射日光を当てないように注意してください。箱に入っているボンベの場合は、箱から出さずに使用してください。
チャージホースとチャージバルブをつなぐ


次に、チャージホースの反対側にチャージバルブをつなぎます。
つなぎ方は、手で回して強く締めるだけです。
なお、このチャージホースの写真に写っている側には、ムシ押しがついています。
チャージホースのムシ押しがある側を、チャージバルブを使用せずに直接サービスポートにつなぐと、室外機から冷媒ガスが噴き出しますのでやめてくださいね。
今回は、サービスポートにつなぐ前にチャージバルブに接続します。
チャージバルブを閉める




チャージバルブを左いっぱいに回して閉めておきます。
閉めると、中のムシ押しが引っ込みます。写真は閉まった状態です。
ガスボンベのバルブを一瞬開けて閉じる


ガスボンベのバルブを一瞬開けて、すぐに閉じます。
反時計回りに回すと開きます。
かなり固く締まっていて、最初はどちらに回せばいいのかわかりませんでした。個体差があるのかもしれませんが、かなり力いっぱい回す必要がありました。
開くと、プシュッと音がしますので、すぐに閉じます。
これでチャージホース内に冷媒ガスが溜まった状態になります。
チャージホース内の空気を追い出す(パージ)


チャージホースを接続した直後は、ホース内部に空気が残っています。この空気を冷媒回路へ入れないため、チャージバルブを一瞬だけ開けてすぐに閉じ、冷媒を利用してホース内の空気をパージします。
バルブを一瞬開けると「プシュッ」と音がするので、すぐに閉じます。
この方法ではパージの際に冷媒の一部が外部へ出るため、必要以上にバルブを開けず、冷媒の放出をできるだけ少なくすることが重要です。
今回は真空ポンプを使用しない方法として、この手順でホース内の空気を追い出しました。
サービスポートのキャップを外す




サービスポートのキャップを外します。
反時計回りで外れます。
17mmのソケットをつけたソケットレンチで外します。
ソケットレンチが無ければ、モンキーレンチを使って外します。
キャップを外すとき、ほんのわずかですが、シュッと音がしました。
サービスポートにチャージバルブをつなぐ




サービスポートにチャージバルブをつなぎます。
手で回して締めるだけです。道具は使いません。
ルームエアコンの電源コードを消費電力計に接続する


筆者は1人でガスチャージと撮影の作業をするために、延長ケーブルを2本使って、室外機の上に置いた消費電力計(エコチェッカー)を経由して室内機の電源コードに接続しています。
延長ケーブルを使う場合は、ルームエアコンの消費電力に対応した太さが十分なものを使用してください。
筆者が今回使用した延長ケーブル2本のうち1本は太くて、1本は細かったのですが、使用後に確認すると細い方はかなり熱くなっていて危険だと感じました。
2人以上で連携して作業する場合は、延長ケーブルを使わなくても作業が可能です。
今回の作業後に、屋外での作業用に購入しました。
適度な柔らかさで取り回しがしやすいです。
VCT2芯×2.0mm2の太いケーブルなので、安全・安心です。
最大消費電力と外気温を確認し、冷媒ガスの補充量の目安を決める
専用の工具を使わずに冷媒ガスを補充する際、一番問題なのは、冷媒ガスをどれくらい補充すればよいのかということです。
JIS規格票(JIS B 8615-1)では、冷房能力を測定する際の標準的な試験条件の一つとして、室外側吸込空気温度35℃などの条件が定められています。
ただし、「外気温35℃なら実際のエアコンが必ず仕様表の最大消費電力になる」という意味ではありません。インバーターエアコンの消費電力は、外気温だけでなく、室温・湿度・設定温度・熱交換器の状態などによっても変化します。
今回のDIYでは、冷媒を一度に入れ過ぎないよう、消費電力計の変化も参考にしながら冷媒を少量ずつ追加しました。消費電力は冷媒量を正確に測定するものではなく、あくまで運転状態の変化を見るための補助的な指標として使用しています。


あらかじめ、ルームエアコンの説明書の仕様のページを確認しておきます。
筆者のエアコンの場合は、最大消費電力は980Wとなっています。
ご自分のエアコンの説明書をご覧になって、冷房の最大消費電力をご確認ください。
なお、この980Wは今回の作業で参考にした数値であり、消費電力が980Wになれば冷媒量が適正という意味ではありません。


冷媒ガス補充開始直前に、気温計で外気温を確認します。
この日の外気温は35℃以上でした。今回は、消費電力が冷媒の追加によってどのように変化するかを確認しながら、少量ずつ補充していきます。
仕様表の最大消費電力980Wも参考にしますが、980Wそのものを冷媒補充の終了値とはしません。
外気温が35度未満のときはどうすればいい?
では、気温が35度以上でなければガス補充作業ができないのかというと、必ずしもそうではありません。
R410Aの外気温ごとの35℃を1としたときの係数(飽和圧力から算出)
| 気温(℃) | 飽和圧力(MPa) | 係数 |
|---|---|---|
| 8 | 1.022 | 0.477 |
| 9 | 1.0535 | 0.492 |
| 10 | 1.085 | 0.507 |
| 11 | 1.1175 | 0.522 |
| 12 | 1.150 | 0.537 |
| 13 | 1.1845 | 0.553 |
| 14 | 1.219 | 0.569 |
| 15 | 1.255 | 0.586 |
| 16 | 1.291 | 0.603 |
| 17 | 1.328 | 0.620 |
| 18 | 1.365 | 0.638 |
| 19 | 1.404 | 0.656 |
| 20 | 1.443 | 0.674 |
| 21 | 1.4835 | 0.693 |
| 22 | 1.524 | 0.712 |
| 23 | 1.5665 | 0.732 |
| 24 | 1.609 | 0.752 |
| 25 | 1.653 | 0.772 |
| 26 | 1.697 | 0.793 |
| 27 | 1.7425 | 0.814 |
| 28 | 1.788 | 0.835 |
| 29 | 1.836 | 0.858 |
| 30 | 1.884 | 0.880 |
| 31 | 1.9335 | 0.903 |
| 32 | 1.983 | 0.927 |
| 33 | 2.0345 | 0.951 |
| 34 | 2.086 | 0.975 |
| 35 | 2.139 | 1 |
※この係数はR410Aの飽和圧力をもとに筆者が独自に計算した参考値です。エアコンの適正冷媒量や適正消費電力を求めるメーカー指定の計算式ではありません。
外気温が35℃未満でも冷房運転はできますが、消費電力は外気温や室温、設定温度などによって変化します。
私は今回、外気温による違いを考えるため、R410Aの飽和圧力を参考に、35℃を「1」とした外気温別の係数を独自に計算してみました。
例えば、
- 作業時の外気温:24℃ (独自計算した係数 0.752)
- エアコンの最大消費電力:980W
とすると、
980W × 0.752 = 736.96W
となります。
ただし、この736Wは「24℃なら736Wまで冷媒を入れれば適正量になる」という数値ではありません。
R410Aの飽和圧力とエアコンの消費電力が、この係数どおりに比例することをメーカーや業界団体が示しているわけではなく、この計算方法は私が今回のDIYで参考にした独自の目安です。
実際の補充では736Wだけを目標にするのではなく、冷媒を少量追加するたびにチャージバルブを閉じ、しばらく運転して消費電力などの運転状態がどう変化するかを確認しました。
消費電力は冷媒量を測定するものではありません。冷媒を追加した際のエアコンの状態変化を見るための補助的な指標として考えてください。
今回、飽和圧力はR-410A 熱力学物性表(ダイキン)の『蒸気圧(MPa)の蒸気の値』を参考にしました。気温が偶数のときの値しか記載がなかったため、奇数の値は勝手にちょうど中間の値にしました。
新冷媒R32の表も作成しました。ご覧になりたい場合は、ここを押してください。
R32の外気温ごとの35℃を1としたときの係数(飽和圧力から算出)
気温が偶数のときの値しか記載がなかったため、奇数の値は勝手にちょうど中間の値にしました。
| 気温(℃) | 飽和圧力(MPa) | 係数 |
|---|---|---|
| 8 | 1.043 | 0.476 |
| 9 | 1.075 | 0.490 |
| 10 | 1.107 | 0.505 |
| 11 | 1.1405 | 0.520 |
| 12 | 1.174 | 0.536 |
| 13 | 1.2095 | 0.552 |
| 14 | 1.245 | 0.568 |
| 15 | 1.2815 | 0.585 |
| 16 | 1.318 | 0.601 |
| 17 | 1.3565 | 0.619 |
| 18 | 1.395 | 0.636 |
| 19 | 1.435 | 0.655 |
| 20 | 1.475 | 0.673 |
| 21 | 1.5165 | 0.692 |
| 22 | 1.558 | 0.711 |
| 23 | 1.6015 | 0.731 |
| 24 | 1.645 | 0.751 |
| 25 | 1.69 | 0.771 |
| 26 | 1.735 | 0.792 |
| 27 | 1.7825 | 0.813 |
| 28 | 1.83 | 0.835 |
| 29 | 1.879 | 0.857 |
| 30 | 1.928 | 0.880 |
| 31 | 1.9785 | 0.903 |
| 32 | 2.029 | 0.926 |
| 33 | 2.082 | 0.950 |
| 34 | 2.135 | 0.974 |
| 35 | 2.19 | 1 |
※この係数はR32の飽和圧力をもとに筆者が独自に計算した参考値です。エアコンの適正冷媒量や適正消費電力を求めるメーカー指定の計算式ではありません。
ルームエアコンの冷房運転を開始




ルームエアコンの冷房運転を開始します。
設定温度を最低(本機種では18度)、風量を最大に設定します。
消費電力計を見ると、徐々に消費電力が上がっていくのがわかります。
チャージバルブを開く




また送り側の冷媒管に霜がつき始めます。
チャージバルブのつまみをOPEN側(時計回り)に回し、サービスポートを開放します。
チャージバルブのつまみをOPEN側に回すときは、ガスが勢いよく入るとサービスポートの中のムシが壊れる可能性があるので、回しすぎないことが重要です。プシュッと音がしてから1回転程度で止めておくと良いでしょう。
この時点で、まだ冷媒ガスを補充していない状態で、消費電力は777Wから上がらなくなりました。
ガスボンベからガス補充開始




ガスボンベのバルブをゆっくり反時計回りに回して、冷媒ガスを出し、補充開始します。
慎重に「少し出して、止める。」を繰り返すと良いです。
筆者は777Wから最大消費電力980Wまで随分と差があったため、しばらく出しっぱなしにして、消費電力計の表示が935Wの時に一旦ガスを止めました。
ガスを止めた後、しばらく消費電力計の数値が上下しましたが、936Wに落ち着きました。
冷媒ガスを微調整しながら最大消費電力の手前まで補充する




冷媒ガス補充を再開し、ガスボンベのバルブで微調整しながら、ガスを入れていきます。
消費電力計を見ながら、最大消費電力(980W)になる手前でガスボンベのバルブを閉じます。
筆者は、タイミングが一瞬遅かったのか、閉じた直後に最大消費電力をオーバーし、987Wに達してしまいました。
そのまましばらくエコチェッカーを見ていましたが、数値は少し下がり971Wになりました。
この時点では、チャージバルブは開放したままにしておきます。
室内機を確認すると、冷たい風が出ていましたので、成功です。
冷房の効き目が回復していることを確認したら、後片付けをする


ルームエアコンの冷媒ガス補充が終わり、冷房の効き目が回復していることを確認したら、以下のとおり片付けていきます。
- エアコンの電源をオンにし、最低温度で冷房運転します。(または、強制冷房運転をします。)
- ガスボンベのバルブが完全に閉まっていること、チャージバルブが開放状態であることを再確認します。
- 送り側(高圧側・細い方の配管(2分管))のバルブキャップを外します。
- 送り側のバルブを六角レンチで右に回して完全に閉じ、しばらく待つことで、室外機に冷媒ガスが回収されます。
(回収はポンプダウンと同様に約3分間行います。)
(これにより配管・チャージホース内の冷媒ガスが室外機に回収され、配管・チャージホース内がほぼ真空になります。) - チャージバルブを完全に閉じてから、閉じていた送り側のバルブを、六角レンチでゆっくり左に回して完全に開放します。
- チャージバルブをサービスポートから取り外します。
- 送り側のバルブキャップとサービスポートのキャップを取り付け、しっかりと締付けます。
- 室外機カバーを元どおりに取り付け、ネジ留めします。
- ガスボンベからチャージホースを取り外します。
- チャージホースとチャージバルブの接続部を切り離します。
- エアコンの電源をオフにします。
これでエアコンの冷媒ガスの補充は完了です。
ルームエアコンの冷媒ガス補充に資格は必要?関係法令にも注意
家庭用ルームエアコンの冷媒ガスを補充する作業そのものについて、一般の人が自宅のエアコンに作業するための「冷媒ガス補充専用の国家資格」が設けられているわけではありません。
ただし、「冷媒補充そのものに専用の国家資格がない=冷媒を自由に扱ってよい」という意味ではありません。
エアコンに使用されている冷媒の中には、オゾン層の破壊や地球温暖化に影響を及ぼすフロン類が含まれるものがあります。作業する際は、冷媒をむやみに大気中へ放出しないよう適切に取り扱うことが重要です。
なお、家庭用として製造・販売されたルームエアコンは、業務用エアコンなどを対象とするフロン排出抑制法の「第一種特定製品」には該当しません。 一方、家庭用エアコンを廃棄する場合は家電リサイクル法の対象となり、メーカー等によって冷媒フロンの回収・処理が行われます。
冷媒の回収・処理が必要になった場合は、自分で大気中へ放出したり処分したりせず、適切に回収・処理できる専門業者へ相談してください。
また、エアコンの設置・修理では、作業内容によって電気工事士の資格が必要になる場合があります。電源配線など資格が必要な電気工事を無資格で行わないようにしてください。
本記事では、筆者が自宅の家庭用ルームエアコンで行った作業例を紹介しています。DIYする場合は、使用している冷媒の種類や機器メーカーの説明書を確認し、安全面・環境面に十分注意してください。
まとめ


冷媒ガス補充後、1か月が経過しましたが、よく冷えています。
なお、冷媒ガスを補充しても再び減ってしまう場合は、どこかから冷媒が漏れている可能性があります。
サービスポートのバルブコア(ムシ)が原因の場合は、バルブコアを交換する方法もあります。私が実際にDIYで交換した手順は、以下の記事で詳しく紹介しています。
冷媒ガスが結構高かったので、今回の作業だけでは元が取れていません。
しかし、今後またガス補充が必要になった時でも、新たな出費をすることなく対応できます。
今回は冷媒補充後に冷え方が改善しましたが、冷えが悪い原因が必ず冷媒不足とは限りません。
また、冷媒が不足していた場合は、どこかから漏れている可能性もあります。再び冷えが悪くなった場合は単純に冷媒を追加するのではなく、まず漏れの有無や機器の状態を確認したいと思います。
ここまで読んでみて自分には難しいと感じた方は、専門業者に依頼しましょう。
それでは!



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一方で、デメリットとして考えられるのは、実際に派遣されるのはテイクサービスに登録している加盟店業者であり、そのため業者の質にばらつきがあることです。実際には、一部の利用者がイマイチの業者に当たってしまったとして、悪い評判もあるようです。
ただし、多くの場合、テイクサービスには優良な業者が多く在籍しています。電気工事は緊急性が高いケースが多いため、見積もり無料で迅速かつ気軽に利用できるというメリットは大きいです。
まずは見積もりだけでも取ってみて、納得できない場合や業者の印象がイマイチな場合は、その時点で利用を取りやめることができます。




















